2016年1月28日木曜日

PARIS,TEXAS






























久々に映画のはなしを。



パリ、テキサス。
この映画は評価が高い。
まさに、傑作とよばれているもの。


随分前に観たときと、随分感覚が違った。
なんと言うか、深みを増した、、、というか。
多分今まで自分が経験してきた何年もの感動や悲しみや憎しみや喜びが、
何とも言えない感情として、
映像の中に引き込まれていった、という感じでしょうか。



とはいえ、まだまだ人生はこれから、なわけで、
きっとまだまだいろんな喜怒哀楽を経験することになると思う。
だからまた、10年後に観ると、感覚は違うのかもしれない。



この映画は。


いわゆる、ロードムービーであって、
美しい映像(本当にセンスが良い!)、
流れるようなけだるく心地よい音楽、
少し退屈な感じで流れ行く、
切なくてどうしようもない物語、である。



夫婦がこわれ、家族が離ればなれになるとき、
人は深い傷を負う。

自分の欲望を他者を通して実現しようとしてしまうとき、
それはたとえ夫婦であれ、それが不可能だと気づいたとき、
人は恐ろしくも思考と感情のコントロールができなくなるものです。

愛情と欲望のバランスはとても難しい比率で成り立っていて、
バランスを失ったときは、すでに他者を置いてけぼりにして、
自分の中だけでどんどん雪だるまのように作り上げていってしまうものです。


でも何かが壊れたとき、人は再生しようとする生き物だと、
それが、どんな形であれ、
どんな方法であれ、
少しずつであれ、
ひょんなきっかけでコロッとであれ、
やっぱり進んでいくんだなあ、と、
進んでいくしか、ないのだ、と、
しみじみ感じたのです。



そして、自我の固まりを捨て去ったとき、
初めて幸福という安らぎのもとにたどり着くのかもしれない。
自我を捨て去るのはかなり難しいんですがネ 笑



いやーしかし、
8mmビデオのシーンは、訳もなく涙がポロポロ。
最後のシーンもポロポロポロポロ。
7歳のハンター(息子)が実に良いんです。
一番感覚で物事をとらえていて、そして素直。
最後のシーンは特に素直そのものが表れていてもうポロポロポロポロ。


観てほしい映画、でした。



オワリ。